以前、簡単なスパッタリングの説明はさせてもらいましたが、
もう少し踏み込んだ技術的なことに触れてみたいと思います。
スパッタリングとは、チャンバーと呼ばれる箱(釜)の中を真空状態にします。
その真空中で不活性ガス(主に、Ar)を導入し、
ターゲット(プレート状の成膜材料)にマイナスの電圧を印加して
グロー放電を発生させ、不活性ガス原子をイオン化し、
高速でターゲットの表面にガスイオンを衝突させて激しく叩くことにより、
ターゲットを構成する成膜材料の粒子(原子・分子)を激しく弾き出し、
勢いよく基材・基板の表面に付着・堆積させ薄膜を形成する技術です。
簡単な例えですと、
みずたまり(=ターゲット)に、
勢いよく石(=不活性ガス)を投げ込んで、
みずたまりの水が弾けて
洋服(=基材)に着く。
こんな現象です。
粒子が飛んでいくのは、真空中ですので
邪魔するものも少ないので
音よりも早いスピードで基材に突き刺さります。
そんな速かったら、基材を痛めてしまうと思うのですが、
粒子は、原子や分子のように目に見えない極小サイズだから
痛めてしまうことはほとんどありません。
ターゲットも、チタンにすればチタンを成膜できますし
クロムにすればクロム、アルミにすればアルミ、
ステンレスにすればステンレスを成膜できるのです。
ステンレスを付着させるという概念が一般的にはないと思いますが
これが可能なんです。
また、弊社の特殊スパッタリング装置では、
3次元形状、立体形状にできることから多くのニーズを満たせることが可能です。
3Dスパッタリング技術
半導体や太陽光発電、CD、タッチパネルなどに活用されている
スパッタリングですが、その他にも活用の場が広がっています。
日翔工業は、試作開発から単品施工、量産品まで対応。
また、大型装置のため大きなサイズや複数個でのスパッタリングが
できますので、いままで不可能だった表現が可能です。
お気軽にお問い合わせください。
nissho@trad.ocn.ne.jp
0547-38-1414
wikipediaでは、スパッタリングは、このように説明されています。
真空チャンバー内に薄膜としてつけたい金属をターゲットとして設置し、高電圧をかけてイオン化させた希ガス元素(普通はアルゴンを用いる)や窒素(普通は空気由来)を衝突させる。するとターゲット表面の原子がはじき飛ばされ、基板に到達して製膜することが出来る。
原理も単純であり「スパッタ装置」として各種あることから、様々な技術分野で広く使われている。
最近では、高品質の薄膜が要求される半導体・液晶・プラズマディスプレイ・光ディスク用の薄膜を製造する手法である。
また、真空チャンバー内にガスを導入し、これをはじき飛ばされた金属と反応させることによって化合物を製膜する反応性スパッタ法も新たな合金や人工格子の作製技術として注目されている。
2極・3極・4極・RF・マグネトロン・対向ターゲット・ミラートロン・ECR・PEMS・イオンビーム・デュアルイオンビームなどの方式がある。
100 kHz程度の中間周波数をもちいた2極(ACスパッタリング)あるいは1極のスパッタリングを、除電スパッタリングあるいはMF(ミッドフリケンシー)スパッタリングといい、金属ターゲットからの安定した反応性スパッタリングを行う際に用いられる。
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